年末年始は地域の伝統行事に触れる機会が多かった。平泉町の毛越寺で行われた二十日夜祭。たいまつをぶつけ合う火たきのぼりや蘇民袋の争奪は男衆の熱気に圧倒された。

 延年舞では、一山の僧侶とともに童子役の児童4人が舞台に上がった。本番1週間前の総稽古を取材した際は、どこか不安げな表情だった子どもたちが、詰めかけた見物客の前で堂々と舞い、演じる姿に心の中で拍手を送った。

 国の重要無形民俗文化財に指定され、地元の誇りである延年舞にも少子化の影響は及んでいる。これまで童子役は一山の僧侶の子弟が務めていたが、対象となる子どもが減ったため、近年は檀家(だんか)にも協力を求めている。今年は4人中3人が檀家からの参加だった。

 延年舞に限らず、少子高齢化やライフスタイルの変化などにより、地域の伝統行事は逆風にさらされている。

 「地元の伝統文化、風習を次の世代に伝えていかなければ」。「時の太鼓」の仕事納めや小正月行事「きんこならし」、地元の稲わらを使った正月飾り作りなど、取材した関係者は皆、伝統継承への決意を口にした。

 逆境に負けずに地域の誇りを守り、未来につないでいこうとする人たちの苦労と熱い思いに触れた年末年始だった。

(窪田 充)