昨年10月の台風19号で被災した山田町船越の町立鯨と海の科学館(湊敏館長)の再開のめどが立っていない。浸水で壊れた冷暖房設備と、専門業者の洗浄が必要な床の復旧作業が待たれるが、国から事業費を受ける手続きが進まないためだ。台風襲来から3カ月。甚大な被害を受けた東日本大震災の教訓を生かし、展示資料への影響を最小限に抑えた職員らは、歯がゆい思いで一日も早い再開を望む。

 同館は台風被災後も昨年11月から「おでかけくじら館」と銘打ち、町内で資料の出張展示会を開くなど営業再開の努力を続ける。湊館長は「再開時期の問い合わせの電話も多い。3月には三陸鉄道リアス線の全線再開もあるので、部分的にでも年度内に再開できるように知恵を絞りたい」と再起を誓う。