年の半ばを過ぎて今さらなんだが、今年は亥(い)年。12年に1度、参院選と統一地方選が重なる。岩手は震災の2011年に統一地方選の多くが春から秋へとスライドし、7月の参院選に続いて地方選。全国とは順番が逆の亥年選挙だ

▼きょう投票を迎えた知事選、県議選の情勢分析のため、先日まで一関市と平泉町を巡って有権者の声を拾った。ある男性の言葉に、はっとさせられた

▼「まだ公報が届いていないから投票先は決められない」。決して、候補選びについて答えたくないための言い訳ではない。選挙公報を読まずして一票を投じられるのか-という至極まっとうな考えに「そうですよね」と首肯した

▼わが身を振り返れば、公報を読むのは、投票の判断材料と言うより取材のためだった。地縁や血縁、勤務先や取引先といったしがらみで候補を選ぶ有権者も少なくはないと想像する

▼「僕らの一票で、未来へ羽ばたく」。こう記された県選管の啓発ポスターには、スキー・ジャンプ男子で昨季のワールドカップ(W杯)個人総合を制した小林陵侑選手(八幡平市出身)が滑空する

▼22歳の若き王者は今夏も好調そのもの。低下傾向に歯止めが掛からない投票率もビッグアーチにあやかれるか。投票に行く前に公報を読んでいない方はぜひ一読を。投票率だけでなく、一票の重みも増したい。