東日本大震災の津波で釜石市唐丹町から流された漁船が、沖縄県中部の海岸で見つかった。震災から間もなく8年半。直線距離で約1920キロ離れた海岸で発見され、所有者の佐々木清文さん(74)=同市唐丹町花露辺=は「まさか沖縄で見つかるとは思わなかった」とかみしめた。

 漁船は8月31日午前10時40分ごろ、沖縄県金武町の海岸に打ち上げられているのを、陸上パトロール中の中城(なかぐすく)海上保安部の巡視艇乗組員が発見。船体には船名はなかったが、残っていた漁船登録番号を確認したところ、佐々木さんの所有する「清昭(せいしょう)丸」と判明した。

 

清昭丸は長さ6・5メートルで幅1・7メートル、重量0・8トン。ワカメやホタテなどの養殖漁業に使っており、震災時は岸壁に係留していたが津波で流失した。

 佐々木さんは高台に避難して一命を取り留めたが、自宅は津波で損壊。今は別の船で漁を再開している。「流された時点で諦めていて、沖縄で見つかったことにびっくりした。清昭丸をどうするかはこれから考えたい」と驚いていた。