【本紙特派員・清川航矢】エンゼルス・大谷翔平(花巻東高)のバットが湿っている。ここ9試合は29打数3安打。だが、冷静に打てる球を見極めた打席もあった。幾度の逆境をはねのけてきた背番号17は、この試練をどう乗り越えるか。

 延長十五回までもつれた8月30日のレッドソックス戦は8打数無安打、自身初の4三振と散々な結果に終わった。その後の2試合は相手先発が左腕だったとはいえ、交流戦を除くと今季初めて2戦連続で先発を外れた。

 1日のレッドソックス戦は2点を追う六回2死二塁、代打で打席に入った。一発が出れば同点の場面。欲が出てもおかしくなかったが、ボールゾーンに逃げる外角のシンカーに手を出さず、四球を選んだ。

 一般的に打者は不調が続くと、結果を求めて焦りが膨らみ、ストライクとボールの見極めが雑になる。だが、大谷は結果が出ていなくても「甘い球を打つ」という根っこの部分はぶれることがない。

 本人も「自分の形でスイングができていない」と課題は理解している。打者に専念するメジャー2年目のシーズンは最終盤に突入した。来季につなげるためにも大谷らしい打撃を取り戻して9月を締めくくってほしい。