第8回東北みらい創りサマースクール(実行委主催)最終日は29日、遠野市土淵町の遠野みらい創りカレッジで7講座を行い、県内外の講師が復興に役立つ情報を発信した。岩手日報社とIBC岩手放送は、連載「碑(いしぶみ)の記憶」を活用した津波防災の教訓伝承に向けた取り組みを紹介した。

 岩手日報社報道部の太田代剛専任部長は山田町の石碑が伝える教訓を紹介し「石碑に刻んだだけでは、多くの教訓が風化してしまっていた。『碑の記憶』は紙面で紹介するだけでなく、学校や地域での活用を促し、語り継いでもらう努力を続けたい」と述べた。

 IBC岩手放送クロスメディア部の相原優一部長は、石碑周辺の状況が分かる仮想現実(VR)動画を紹介。「先人は教訓を伝えるために碑を残した。VR動画はデジタル時代の碑だと思う」と、新技術による教訓伝承の意義を語った。

 VR動画を鑑賞した遠野市職員大里梨恵さん(25)は「石碑の教訓通りに高台へ移住し、東日本大震災の被害を免れた様子が視覚的に理解できた。VRを使うと子どもも教訓を理解しやすいと思う。世界に広げてほしい」と話した。