【東京支社】金融庁の柴田聡総務課長=葛巻町出身=は新著「中国金融の実力と日本の戦略」(PHP研究所発行)を刊行した。成長著しい中国の金融部門の解説や、実務責任者として担当した日中金融協力の舞台裏など、現役官僚ならではの最新情報が詰まった一冊。激化する米中貿易摩擦の影響も分析した。中国カントリーディレクターを兼務する柴田さんは「自分にしか書けない内容にしたかった。中国の入門書として多くの人に読んでほしい」と願う。

 柴田さんは2008年から4年間、北京の日本大使館に勤務。17年からは金融庁参事官(国際担当)として、日中金融協力の実務責任者を務めた。

 7月に現職に異動となり、日中金融協力の意義や将来の展望をまとめようと執筆。「事実上、米国に準ずる大国の中国の現状について、偏ることなく客観的に伝え、どう向き合っていくかを問い掛けたかった」と狙いを語る。

 3章構成で、中国金融市場の現状や金融ビジネスの最前線などを紹介。第3章は「なぜ日中金融協力が必要なのか?」と題して、両国の将来を展望した。中国語や英語の資料を丹念に調べて表や図を盛り込んだ。

 無報酬で半年がかりで執筆した力作。238ページ。880円(税別)。