【米シアトルで本紙特派員・斎藤孟】こだわってきた真っすぐの自信をシーズン最後に取り戻した。マリナーズの菊池雄星(花巻東高)は今季最終登板を6回2失点で抑え、8月の初完封以来のクオリティースタート(6回以上を投げて自責点3以下)で締めた。「久しぶりに思い切り腕を振って直球に自信を持って投げられた」と振り返った。

 初回、長短3安打を許して2失点。「ボール自体は悪くなかったので切り替えた。最後の試合なので一球一球、悔いがないように」。気迫を込めたボールは勢いを増した。

 「全ては直球あっての変化球」と語るように、打たれた試合で苦しんでいた直球のスピード、切れがともに抜群で変化球も生きた。二回以降は緩いカーブでカウントを稼ぎ、150キロ台の直球、縦に曲がるスライダー、タイミングを外すチェンジアップで打ち取った。

 菊池は「最後の試合でこの直球が出せればという希望が少し見えたのは来季につながる」と強調。6勝11敗。防御率5・46。数字では計れない多くのことを学んだメジャー1年目。「休んでいる暇はない。やることは山積み。質の高いオフにしたい」と誓った表情は決意に満ちていた。