いしがきミュージックフェスティバル(同実行委主催)は23日午前、盛岡市中心部の10ステージで開幕した。同市内丸の岩手公園のメインステージには午前9時45分、大船渡市出身のFUNNY THINK(ファニー シンク)がトップを切って登場。雨の中詰めかけた観客を前に、3ピースのバンドサウンドが際立つ、エネルギーあふれる音を響かせた。

 メンバーは、ボーカルギター金野一晟(いっせい)さん(21)、ベースの吉田健人さん(21)=共に岩手大3年、会社員でドラムの森亨一さん(20)。いずれも小学6年の時に東日本大震災で自宅が被災し、古里は大きな被害を受けた。

 復興の歩みとともに過ごした中学時代。遊べる場所もあまりない中、夢中になったのがロックだった。高校卒業後、盛岡市内のライブハウスを拠点に活動すると注目を集め、今年2月にCDを発売。同フェスのCMソングにも抜擢(ばってき)された。

 大船渡市で過ごした10代の頃、楽曲をコピーしたり、生きざまから何度も勇気をもらったりしたアーティストと同じステージに立った3人。金野さんは「失ったものもいっぱいあった。だけど、僕たちは音楽に希望を見つけ、いしがきに夢をみて、今ここに立っている。必ずまたこのステージに戻ってきたい」と、力強く呼び掛けた。

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 同フェスは、国内音楽シーンをリードするゲストアーティストや市民の音楽愛好家ら約100組が出演。23日午後6時ごろまで盛岡駅前-肴町商店街の各会場で多彩なジャンルの演奏を繰り広げ、市街地に音楽と大勢のファンがあふれる。午後7時ごろ岩手公園で花火を打ち上げ、フィナーレを飾る。全て入場無料。