【米ピッツバーグで本紙特派員・斎藤孟】悔しい、悔しい二回だった。初回を7球で終えて理想的な立ち上がりを見せたマリナーズ・菊池雄星(花巻東高)が暗転した。味方が4点を先取した直後に長短5安打を浴びて4失点。「4点取ってもらった後で、早くアウトを取りたいと球が真ん中に集まった」と反省した。

 最も悔やんだのは先頭打者。1ストライクの後のスライダーが甘く浮いて右中間二塁打を許した。「ボールにしてもよかった。そこで(アウトを)きっちり取れていれば、また違ったイニングになった」。次打者には92マイル(約148キロ)の直球を三塁線に運ばれた。走者を背負いながらリズムが単調になった。

 三回からは変化球主体に切り替えた。四回2死満塁のピンチは3番オズナをチェンジアップで一ゴロに抑えた。三、四回に投げた33球のうち直球は3球のみ。スライダーやチェンジアップで打ち取った。

 特にチェンジアップはカウントを取る球、落としたい球を使い分けた。変化球を駆使した組み立てでしのいだことは今後に生きるだろう。

「9番・投手」鮮やか犠打

 「9番・投手」で先発した菊池雄星がメジャー初打席で見事に犠打を決めた。「大事な場面の初球で決めたのは良かった」。10日ほど前から練習してきた成果を発揮した。

 二回1死一、二塁で92マイル(約148キロ)の直球をバント。三塁側へ鮮やかに転がした。相手投手の失策を誘う絶妙な強さと位置。さらに花巻東高時代に培った全力疾走で一塁を駆け抜けた。