盛岡市東見前の民謡歌手中田桂敏さん(43)は、第54回産経民謡大賞で最優秀賞の大賞を受賞した。本県ゆかりの「南部牛追唄」を思いを乗せて披露し、4回目の挑戦で頂点に立った。県内では2012年以来2人目の大賞で、気持ちに訴える歌手を目指してさらなる飛躍を期す。

 同大賞は産経新聞社などが主催し、大阪市で7月下旬に実施。「大賞の部」には約千人がエントリー。各地の予選を通過した135人の中から決定戦10人で争い、大賞に選ばれた。

 本番で県民謡協会の藤沢清美会長(72)の尺八とともに歌声を響かせた中田さんは「先生の尺八に背中を押され、今できる精いっぱいのことができた」と感謝。藤沢会長は「気負わずに牛追の哀調が出ていてよかった。表現力があり、期待の中堅だ」とたたえる。

 同市の青山和敬荘でケアマネジャーの仕事にも励みながら、三味線と民謡の指導も行う中田さん。「職場のみなさんにも支えてもらっている。仕事もきちんとしながら、岩手の民謡を広める活動を続けたい」と受賞を励みに今後を見据える。