2016年台風10号豪雨で大規模な被害があった久慈市の久慈川や長内川などで、県は河道掘削や立木伐採といった氾濫対策を本格化させる。冬にかけて市内4河川の計7カ所、計3キロ以上で対策を実施。国の補助を初めて活用し、これまでにない大規模な河川整備となる。長年川底にたまった土砂により、川は氾濫の危険が増す。住民は今回の対象外の場所でも対策を進めるよう求めている。

 今回整備対象となった久慈川中の橋-JR橋(270メートル)区間は3年前の台風で氾濫した。自宅1階の作業場が水に漬かった同市中の橋の松場留吉さん(84)は「積もった土砂で川が浅くなり、対策が必要と感じていた。とりあえず安心だが、他の場所も進めてほしい」と要望する。

 同市で今回、河道掘削するのは、同区間と▽久慈川久慈橋下流-長内川合流点(600メートル)▽長内川新開橋-久慈川合流点(1キロ650メートル)▽長内川通学橋上流(350メートル)▽夏井川田沢橋上流、野中橋上下流(同)-で計約8万立方メートルの土砂を取り除く。17、18年の久慈川、長内川での実施量は年間1万~2万立方メートル程度だった。大沢田川では立木を伐採する。

 水が少なくなる冬にかけて実施する予定で、年度内の完了を目指す。