東日本大震災からの復興に取り組む姿を発信する県の三陸防災復興プロジェクトは7日、陸前高田市高田町の夢アリーナたかたでクロージングセレモニーを行い閉幕した。音楽家の坂本龍一さんらのコンサートで計68日間にわたる22事業を締めくくった。本県は今後もラグビーワールドカップ(W杯)釜石開催などの大イベントを控えており、催しの成果や課題を検証し、将来に生かしていく工夫が求められる。

 セレモニーには約1300人が来場。坂本さんは被災3県の学生らで編成する東北ユースオーケストラ4人と共演し、「戦場のメリークリスマス」など7曲の演奏を会場に響かせた。

 同市出身で俳優の村上弘明さんがストーリーテラーを務め、映像とともにプロジェクトを振り返った。不来方高音楽部は追悼合唱を披露し、高田高の生徒4人が「未来への希望」と題したスピーチを発表した。

 同プロジェクトは6月1日に開幕し、沿岸13市町村を舞台に催しを展開。有名シェフらが一堂に会す三陸国際ガストロノミー(美食学)会議や郷土芸能イベント、三陸鉄道企画列車などを繰り広げてきた。全体事業費は4億6千万円で、県は経済波及効果を25億円超と試算する。

 釜石市の復興教育に関するシンポジウム分科会で発表した三陸ひとつなぎ自然学校の柏崎未来(みき)理事(34)は「活動や子どもたちの姿を発信できたのは意義深い」とする一方、「測るのは難しいかもしれないが、2カ月にわたるプロジェクトの成果、学び、課題を民間を含めて広く共有し、どう生かすか考える必要がある」と指摘する。