大船渡市の夏を彩る風物詩・盛町灯ろう七夕まつり(実行委主催)は6、7の両日、同市盛町のさかり中央通り商店街などを会場に開かれている。お盆に先立ち先祖の霊を迎える伝統の祭りは東日本大震災後、住民のみならず、交流が続く全国のボランティアや大学生、派遣職員らが一堂に集う場へ「進化」を遂げた。震災から間もなく8年5カ月。復興を信じる思いが地域にあふれた。

 古き良き風情が残る商店街通りには、きらびやかな装飾の竹七夕飾りが並ぶ。町内の祭り組が制作した灯ろう七夕山車の競演や道中踊り、大船渡東高太鼓部の演奏など多彩な催しも観衆を楽しませた。

 2011年の震災発生当時、各地でイベントの自粛ムードが広がり七夕まつりも開催が危ぶまれた。しかし、先祖の霊を供養する意味も持ち「こんな時こそ、祭りをやる意義がある」と実行委は決断した。力となったのは全国からの応援。同じ七夕まつりを催す愛知県安城市のほか、明治大や立命館大などが運営支援に乗りだし、開催にこぎ着けた。

 今もその「伝統」は残る。まつり数カ月前から大船渡市に派遣されている全国の自治体職員が山車の制作に携わるほか、大学生も縁日などを手伝う。13年度に同市へ派遣された経験がある東京都板橋区職員の大野功二さん(42)は、派遣期間終了後も毎年まつりの運営に参加。「自分にとって古里のような感覚。『お帰り』と言ってもらえるのがうれしい」と笑顔を見せる。