甲子園が盛り上がりを見せていたさなか、書店で刺激的なタイトルの新刊本が目に入った。「野球消滅」(中島大輔著、新潮新書)。思わず買って読み進めると、深刻な事態が書いてある

▼子どもの競技人口は大きく減少。その理由として「練習時間が長い」「お金がかかる」などが挙げられている。母親に「お茶当番」が課せられるチームではそのことを嫌うケースも少なくなく、いろいろ大変なようだ

▼「見るスポーツ」としてのプロ野球はどうか。観客動員は伸びているが、固定ファンが何度も訪れる「延べ人数」による面が大きいという。新規獲得アップが必要だが、観客のコア化、マニア化、高齢化が懸念材料だ

▼力を合わせ、打開を図らなければならない野球界。そのシンボル的な存在が日本代表「侍ジャパン」だ。トップチームを頂点に、大学、年代別、女子などを網羅。プロ・アマチュアの「結束」の象徴として全世代が同じユニフォームを身にまとう

▼この夏は、台湾でのU12(12歳以下)のワールドカップ(W杯)に花巻市の中学1年生が出場した。そして韓国で開幕したU18W杯。高校代表チームの中で注目を集めるのは大船渡高の佐々木朗希投手だ

▼最速163キロ右腕の国際デビュー。未来の野球界を担う仲間たちと頂点を目指しつつ、世界の舞台を存分に楽しんでほしい。