釜石市の釜石鵜住居(うのすまい)復興スタジアムで7月末に開かれたラグビーの国際大会で東日本大震災の犠牲者への黙とうなどが行われず、大槌町民から「ラグビーワールドカップ(W杯)でも行わないのか」と本紙に疑問が寄せられたことに関して市は29日、県と市による釜石開催実行委として、黙とうの実施などを組織委に申し入れたことを明らかにした。

 市内で開かれたW杯釜石開催推進協議会第2回会合で説明した。7月の試合後、市民や観戦客らから寄せられた多様な意見を踏まえ「震災復興が原点」との考えから黙とうを行い、子どもたちによる感謝のメッセージ披露の場を設けてほしいと、8月中旬に口頭で申し入れた。組織委がW杯を主催するラグビーワールドカップリミテッドと協議している。

 同スタジアムは震災で被災した鵜住居小、釜石東中の跡地に建設され、野田武則市長は「W杯は復興の象徴。震災で何があった場なのか、来訪者に伝えるためにも(黙とうやメッセージ発信は)大事だと考えている」と述べた。