釜石港は26日、県内港湾として初めて、動物検疫の指定港となった。これまで県外の港を利用して調達していた畜産の輸入飼料などが釜石港から直接県内に入れば輸送コスト削減につながる。食肉などの輸出入も可能となり、県内の港湾活用の可能性が広がりそうだ。

 指定を受けたのは、牛や豚、馬、鶏の肉、ソーセージなどの加工品、穀物のわらや飼料用の干し草などの畜産関連品。動物検疫は輸入する畜産物を介した家畜伝染性疫病の国内への侵入を防止するもので、動物検疫所の仙台空港出張所から担当者が必要に応じて釜石に赴いて検疫する。

 県や釜石市によると、わらや飼料を釜石港を利用して調達できれば、農場までの輸送コストが安くなり畜産農家の負担軽減になる。本県では現在、食肉の輸出は移動時間が短い航空便を利用しているが、量や品物によっては船便の活用も期待され、輸出にも弾みがつく。

 動物検疫の指定港は3月29日現在、全国で八戸や石巻、仙台塩釜など59カ所。空港では花巻空港(土産品に限る)を含む45カ所が指定を受けている。県港湾課の照井巧総括課長は「指定により岩手の港活用の機運がさらに高まり、波及効果が県内港湾全体に広がってほしい」と展望する。