県は19日、国際リニアコライダー(ILC)誘致実現に向け、各部局長らで構成する県ILC推進本部を設置した。日本政府による国内誘致の可否判断が迫る中、建設候補地の自治体として受け入れ態勢整備や最先端技術を応用した産業振興策などの具体化を進める。

 同日の初会合は24人が出席。本部長の達増知事は「ILCの関係分野が多岐にわたることを意識し、日ごろの事務に取り組んでほしい」と述べた。副本部長は副知事2人が務める。

 同本部は誘致実現を見据えて7月策定した中長期の工程表「地域振興ビジョン」に盛り込んだ施策の具体化に取り組み、国内外の情報収集や庁内の連絡調整を図る。

 年4回程度の開催を見込むほか、下部組織として各部局の企画課長らによる連絡会議(約20人)、担当課長級職員らによる分科会を設置。▽まちづくり・インフラ整備▽外国人居住環境▽産業振興▽地域資源活用-などを協議する。

 県は2016年に各部局の副部長級による県ILC推進研究会(14人)を発足させ、受け入れ態勢や産業振興策の検討を展開してきた。今後はILCの成否に影響する次期欧州素粒子物理戦略(20~24年)の策定時期など重要な局面を迎えるため、庁内体制を強化した。

 ILCは宇宙創成の謎に迫る素粒子物理学の国際研究所。本県の北上山地(北上高地)が最有力の候補地とされ、日本政府が誘致の可否を検討している。実現すれば、早くて2032年の稼働が想定される。