96球目。最後の打者を空振り三振に仕留めると、マリナーズの菊池雄星(花巻東高)はグラブと手を激しくぶつけて感情を爆発させた。9試合ぶりの白星を渡米後初の完封で鮮やかに飾り「このチャンスを逃したくないなという思いで最終回は少し気持ちを入れて投げた」と語った。

 課題だった球威が戻ったことでカウントを有利に進めた。一回は先頭から2者連続三振で日米通算千奪三振を達成。三回は先頭に二塁打で初安打を許したが、積極的にストライクゾーンで勝負する。六回以降は一人の走者も出さなかった。

 プロ野球西武時代と最近の映像を見比べ「いい球を投げたいと、どんどん力んで動きが硬くなっていることに気付いた」と言う。この日はフォームを簡素化するためクイック投法にし「四回くらいから直球のタイミングが合ってきた」と振り返った。

 7月上旬に第1子の長男が誕生した。初めて勝利を届け「ここから残り数試合、強い形で終わって来シーズンにつながるような投球をしたい」と力を込めた。

(トロント共同=上地安理)