一関市狐禅寺の県立磐井病院(加藤博孝院長)は、母乳による育児を推進する「赤ちゃんにやさしい病院」に、県内の県立病院で初めて認定された。母乳育児の大切さを院内全体で共有し、地域への普及啓発活動に積極的に取り組んでいることが評価された。同病院は認定を機に「母乳育児を県内全体に広めていきたい」と意欲を高めている。

 同病院は、東日本大震災を機に母乳育児に本格的に取り組むようになった。当時ミルクの供給が途絶え、母乳に頼らざるを得なかったことで良さを実感した。

 以降、院内で勉強会やワークショップを開いて学びを深め、「おっぱい通信」を発行するなど普及に取り組んでいる。乳業会社による栄養指導や院内の売店での粉ミルク販売をやめ、帝王切開を含む出産直後の母子同室も進めてきた。同病院の母乳率は現在、退院時で85%、1カ月健診時で69%となっている。

 赤ちゃんにやさしい病院は、国連児童基金(ユニセフ)と世界保健機関(WHO)が認定し、日本では委託を受けた日本母乳の会が審査する。国内で認定を受けたのは同病院を含め66施設で、県内では盛岡市の黒川産婦人科医院が認定されている。