元財務省事務次官で日本政策金融公庫(日本公庫、東京都)の田中一穂総裁は4日、盛岡市内丸の岩手日報社を訪れ、東根千万億(ちまお)社長と懇談した。本県産業について「1次産品で、小ロットでも輸出する試みが広がるといい。小規模事業者でも大きく育つ可能性は十分にある」と促した。

 田中氏は「今や1次産品は世界中に輸出され、現地市場のパイを巡る競争も起きている。1ロット30万円程度のお試し輸出も可能。無理だという思い込みは捨て挑戦してほしい」と提言。公庫は海外販路開拓に向けトライアル輸出支援事業を展開しており、後押しする考えを強調した。

 ものづくり分野では、事業承継が新たな成長の好機になるとし「先代とは違う商品、売り方、顧客を求めて打って出ることで大きく飛躍する」と述べた。

 東日本大震災から8年を経て、水産業や食品加工業などの売り上げ回復が急務だと指摘。「融資にとどまらず、顧客とのマッチングに一層注力する」とした。

 中村康利盛岡支店長が同席した。