2019.07.27

日本、勇気を胸に 釜石からW杯へ一歩

フィジー戦を前に、練習で指示を出すリーチ(左から2人目)=釜石鵜住居復興スタジアム
フィジー戦を前に、練習で指示を出すリーチ(左から2人目)=釜石鵜住居復興スタジアム

 ラグビーのパシフィック・ネーションズカップは27日に開幕し、日本代表はワールドカップ(W杯)日本大会の試合会場、釜石市の釜石鵜住居復興スタジアムでフィジー代表と対戦する。東日本大震災の被災地に建つ新設スタジアムでは初めての代表戦。日本代表のリーチ・マイケル主将(東芝)は「亡くなった人、友達を亡くした人、復興を助ける人のためにも、勇気ある試合をしたい」と思いを語った。

 空き地が目立つ土地に建つ新しい家、大きな防波堤-。25日に沿岸部に入った選手はバスの窓から見た光景で震災の爪痕を感じ取った。宿泊先は津波被害から再開を果たしたホテル。津波到達地点を示す標識に悲しみを感じた姫野和樹選手(トヨタ自動車)は「まだ復興しきれていないところもあると思う。被災地を盛り上げるプレーをしたい」と決意を固めた。

 スタジアムは海が近く、津波で全壊した小中学校の跡地に建設された。観客席の一部には旧国立競技場など全国から座席を譲り受けた「絆シート」を設置。鳥の羽や船の帆をイメージした屋根は復興を目指す船出の意味が込められている。

 フィジー戦は日本代表にとってW杯が開催される今年初の代表戦となる。ミーティングで、釜石で戦う意義を仲間に訴える方針を明かしたリーチ主将は「スタジアムや屋根の意味は代表にもつながってくる」。被災地の思いを背負い、W杯への一歩を踏み出す。

 

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  9月20日に開幕するラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の試合会場となる釜石市の釜石鵜住居復興スタジアムで行われる試合日程や、27日に行われた日本対フィジー戦の模様を伝える号外をデジタル版で配信しています。岩手日報デジタル版の申し込みはこちらから。

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