笑いの力は、免疫力を高めるという。リラックスが幸福感をもたらし、心身共に穏やかな状態を導く。とすれば、お笑い番組にゲラゲラと腹を抱えていられるのは健康的なのかもしれない

▼でも、笑えない。人を楽しませるはずの彼らが泣いている。振り込め詐欺グループのパーティーで事務所を通さない闇営業に端を発し、タレントの謹慎・契約解消に、謝罪会見。一連の騒動が波紋を広げている

▼何気なく見始めた会見は延々と続いた。深々と頭を下げた2人は、テレビでいつも見る得意げな表情はどこにもない。頬はこけ、時におえつを漏らしている。芸歴ではベテランの域に入る彼らが。痛々しかった

▼所属の事務所側の体質も問われている。「連帯責任で全員首にする」の発言に、当の社長は「身内意識」「冗談のつもりだった」と釈明。処分撤回するも歯切れの悪い返答に、「すべった」と皮肉られる始末だ

▼世間の感覚とのズレに驚くほかない。そういえば、アイドルを世に送りだしている芸能事務所も、独立したタレントを巡って公正取引委員会から注意を受けた。見掛ける機会が激減し、残念に思っていたのだが

▼沈みがちな日々にかつて、ライブに足を運んだことがある。人気芸人らによる全力投球のネタが心を少し軽くした。果たして今回、納得できるオチとなるのだろうか。