大船渡の佐々木朗希投手(3年)が登板した21日の全国高校野球選手権岩手大会4回戦。日曜日とも重なり盛岡市三ツ割の県営球場は大入りとなり、約1万2千人収容の内野席がほぼ埋まった。プロ注目の右腕は投げては高校最速タイの160キロ、打っては決勝本塁打の活躍。対する第2シード盛岡四も九回裏に一度追い付く粘りを見せ、観客はレベルの高い好試合に高校野球の醍醐味(だいごみ)を堪能した。

 午後0時半に開始予定の第2試合にもかかわらず、午前7時の球場開場時には徹夜組を含め500人以上が並んだ。球場の駐車場は同7時15分までに満車となり、開場とともに熱心なファンがバックネット裏最前列を目指した。

 久慈工の主力を務めた元高校球児の会社員林龍也さん(23)=久慈市門前=は午前4時に自宅を出発して足を運んだ。「(エンゼルスの)大谷(翔平)さんもすごかったが、あの内角直球はすごい。現地で見たくて早起きした」と楽しみにした。第1試合の途中で外野席も開放された。

 大勢の野球ファンだけでなく、日米13球団27人のスカウト、県内外30社を超す報道陣が固唾(かたず)をのんで見守る中、佐々木投手は初回から150キロ台の速球を連発。観客は投球後、すぐに電光掲示板に目を向け球速を確認した。

 そして八回。7年前の大谷選手(花巻東3年)に並ぶ公式戦の高校最速タイ160キロをたたき出すと、スタンドから「おおー」とどよめきが。延長十二回に自ら決勝の2点本塁打を右翼席に放った場面では、盛り上がりが最高潮に達した。