ポルトガル語を勉強しようと思ってから長い歳月がたったが、いまだに果たせないでいる。新書版の入門書は買ってあるのだが、何ページか読んだだけで本棚に眠っている

▼学ぼうと思ったのは、ブラジルの音楽・ボサノバの魅力に取りつかれ「言葉も理解して聴けたらいいな」と思ったからだ。「ボサノバの父」ジョアン・ジルベルト氏の先ごろの訃報に接し、忘れ去っていた学習意欲を思い出した

▼こちらではポルトガル語の勉強が交流に大いに役立ったようだ。視覚障害者5人制サッカーブラジル代表の合宿先となった遠野市。小学校での歓迎あいさつや、中学校でのブラジル国歌合唱で耳にした母国の言葉に、選手は表情を緩めた

▼国歌を歌った中学校では1カ月集中特訓した。生徒には素晴らしい経験として残るだろう。ブラジルの選手たちには日本への印象がとても良いものとなったはずだ。言葉が絆を強めた

▼9月開幕のラグビーワールドカップに向けては、会場となる釜石市をはじめ県内の関係者が案内などの準備を進めている。本番では出場国の言葉で一声掛ければ交流の弾みになる

▼60歳でスペイン語を学ぶために留学した米文学翻訳家が、70代で大学生になったコメディアン萩本欽一さんとの雑誌対談で、年を取ってからの語学学習の楽しさを語っていた。まだ、間に合うか。