2019.07.02

岩手山登山、心して 本社記者ルポ、靴に異変「甘さ」痛感

荒天により山頂セレモニーは中止となったが、有志が登頂成功を祝って万歳で互いをたたえた=1日午前11時45分、岩手山山頂
荒天により山頂セレモニーは中止となったが、有志が登頂成功を祝って万歳で互いをたたえた=1日午前11時45分、岩手山山頂

 1日の岩手山山開きは八幡平、滝沢、雫石の3市町の登山口で神事を行った。悪天候のため山頂での3市町登山隊による式典は中止となったが、有志が登頂に成功した。ただ、同行した記者はまさかのハプニングに見舞われ悪戦苦闘。登山の心構え、非常時の対応力を痛感した一日となった。

(報道部・大橋秀喜)

 6月30日に8合目避難小屋で一夜を過ごした記者は1日午前11時半ごろ、視界不良の山頂に到着。絶景はお預けとなったが、達成感を胸に午後1時ごろから下山を始めた。

 午後2時ごろ、7号目付近で異変に気付いた。岩に当たると足が痛い。両足の靴のソールが剥がれていたのだ。「やばい-」。冷や汗が流れた。

 戸惑っている記者に冷静に対応してくれたのが、登山に同行した避難小屋診療所ボランティアを務める看護師伊藤静恵さん(53)=奥州市=と、看護師経験のある内山きよえさん(66)=花巻市=らだった。それぞれが持っていたひもや包帯で「緊急処置」。その後、避難小屋に電話で支援を呼び掛けた。

 盛岡友愛病院副院長で避難小屋の国際山岳医を務める中島隆之医師や消防署員らが避難小屋から急行し、6合目付近で合流。針金で靴を固定したり、ソール代わりにサンダルを使って補修してもらい、無事下山することができた。

 色とりどりのひもで結ばれ、みんなの力が一つになった両足の靴。「こんなハプニングで山を嫌いにならないでね」。皆さんの温かい言葉に感謝と敬意で胸がいっぱいになった。

 

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