奥州市の江刺東中で1年生36人に働く意義について話す機会があった。

 学校からの依頼は、仕事のやりがいやインタビューのこつを教えてほしいとのこと。難しいテーマだが、東日本大震災時などを振り返り、自分なりに思ったことを話した。

 話し終えた後に、生徒から「中学生のころになりたい職業はあったか」という質問を受けた。記者の答えはノー。当時、身内のほかに働く大人の話を聞く機会はほとんどなく、仕事についてのイメージを膨らますことはできなかった。

 私の場合、大学生のころに学内の部活動を取材し、スポーツ新聞を作っていたことが、今の仕事を志したきっかけ。今回の授業はテレビなど他社の記者も参加し、それぞれのきっかけや仕事のやりがいを紹介。エピソードは一人一人違い、生徒たちの参考になったと思う。

 後日、学校から送られてきた書面には生徒たちの感想が書かれていて、意外にも「前向きさ」を挙げる人が多かった。困難に直面したとき、どうやって打開するかに興味があったのかもしれない。

 生徒たちは今後、農家ら地域で働く人たちにインタビューする。それぞれ悩みながら周りを思いやり、前に向かって進んでいる大人たちの話を聞き、将来に役立ててほしい。

(佐藤 俊男)