「国会改革」について日本財団が17~19歳の計800人を対象に、インターネットを通じて実施した直近の意識調査によると、国会が有意義な政策論議の場になっていると「思わない」が約55%。「分からない」も約40%に上り、大半が意義を見いだせていない現状が浮かび上がる。

 その理由は「議論がかみ合っていない」「政策以外のやり取りが多すぎる」「同じ質問が繰り返される」「国民の関心と乖離(かいり)がある」「パフォーマンスが過ぎる」など。与野党ともに、心当たりがあるのではないだろうか。

 国政と地方を問わず、近年の選挙の投票率は低下傾向が顕著。中でも若年層の低投票率は、こうした国会のイメージと無関係ではあるまい。少子高齢化の進展で、ただでさえ若者の声が届きにくくなっている現実もある。国会改革が急がれるゆえんだ。

 ところが、議論はなかなか前に進まない。

 衆院では昨年6月、超党派の議員有志が「平成のうちに衆議院改革実現会議」という勉強会を設立。足掛かりとして党首討論の夜間開催や紙資料削減へ審議でのタブレット端末使用、産休中の女性議員の電子投票による議決参加などの提言をまとめた。

 この流れで先の通常国会では当初、国会改革が焦点と目されたが、実現しそうなのは配布文書のペーパーレス化ぐらい。参院選の年にもかかわらず、衆院との役割分担といった積年の課題は相変わらず手つかずのままだ。昨年の参院定数6増や、比例代表で優先的当選枠となる「特定枠」の導入などは、とても改革とは呼べまい。

 その結果、共同通信が試算した今選挙の「1票の格差」は2・99倍。前回16年の3・08倍から改善はしたものの、今後の人口減少で格差拡大が進めば、合区対象がさらに広がる可能性は否めない。つじつま合わせのような操作を積み重ねることで、参院の意義は国民にますます分かりづらくなっていくだろう。

 そもそも最高裁は「投票価値の平等は選挙制度の仕組みを決定する唯一、絶対の基準ではない」との認識を示している。実際の裁判で1票の格差が殊更問題となるのは「参院の独自性など、国会が正当に考慮することができる他の政策的目的ないし理由」が見当たらないからに違いない。つまり国会の怠慢だ。

 大都市への人口集中がやまない中で、地方の声を国政に届ける必要性は切実感を増している。二院制の下、数が力の衆院ではカバーできない多様な民意を政治に反映する参院本来の機能を、制度としてどう担保するか。各党、各候補には大所高所から、議論を喚起してもらいたい。