ジョブカフェいわてが定期的に開催する「しごとトークカフェ」が面白い。県内企業で働くゲストらを迎え、仕事や業界の話を深掘りする企画。最近は二足のわらじを履く女性が登場した

▼小山由香理さん、42歳。日中は会社員として働き、平日夜や週末を中心に盛岡市内で本屋「ポノ ブックスアンドタイム」を営んでいる。新刊書や古本販売のほかコーヒー片手にリラックスや仕事もできる空間

▼時には、趣味を縁にプロレスラーを招いた催しや悩みごとを聞く僧侶バー、文具カフェ、デザイン講座など多彩な企画にスペースを貸す。本だけでなく人や情報との出会い、思いをサポートする場となっている

▼本屋に漠然としたあこがれはあったが、若い頃は関わりのない仕事を転々とした。非正規から抜け出せず悩むことも。それでも自分の得意や好きに磨きをかけ、やりたいことを諦めない生き方へとかじを切った

▼企業の人手不足が深刻化している。多様な働き方として副業や兼業を後押しする動きも広がるが、労働時間や健康管理などの面で慎重姿勢も根強い。ダブルワークを実際に容認している企業は少ないのが現状だ

▼「両方の仕事があって、良いバランス」と小山さん。実現の喜びを「人生始まって以来のうれしさ」と表現した。若い世代に向けて率直に語り掛ける姿が輝いている。