盛岡市南大通の総合衣料品販売、みかわや(斉藤恒夫代表)は6日、軽トラックを改装した「移動販売車ミニ」の運用を始めた。同社は高齢者施設向けに移動販売を展開してきたが、より小回りが利き、少量の注文や急を要する需要に対応できるよう軽トラックを導入。今後は個人宅への訪問販売も視野に入れる。「買い物難民」やインターネット通信販売に対応できない高齢者に優しい、新たなビジネスモデルになりうるか注目される。

 移動販売車ミニは同日、同市下田の養護老人ホーム玉寿(ぎょくじゅ)荘(佐藤政敏施設長、入所者49人)でデビュー。下着やシャツ、タオルなどを販売した。入所者は会話を楽しみながら、好みのデザインや色の商品を探し求めた。

 移動販売車ミニは、荷台を改装して「収容箱」を設け、靴下など小物の衣類を含めて約500点を収容できる仕様。左右が開閉式でその場で衣類の展示と販売が行える。同社は2012年から2トントラックの初代販売車で高齢者施設を訪問していたが、軽トラの導入で、細い山道の走行や駐車スペースの確保、少量の注文への対応を克服。移動販売の活動範囲が拡大した。

 ネット注文やキャッシュレスなど買い物のデジタル化が進んでいるが、高齢者の中には「ついていけない」との声も根強い。斉藤代表(61)は「買い物は人と人のふれ合いの場。会話を楽しみながら交流を深め合うアナログな商売のあり方を貫きたい。軽トラの台数を増やし、買い物に行けない人の手伝いができればいい」と模索する。