東日本大震災で復旧対象となった県内の農地542ヘクタールの整備が終了し、全域で営農できるようになった。かさ上げ用土の仮置き場となったため最後に復旧した陸前高田市高田沖地区の28ヘクタールでも作付けが始まり、生産者が作業に励む。復旧の長期化で離農した生産者もいるため、営農組合の組織化を求める声が出ている。

 県によると、津波で被災した農地は本県沿岸部11市町村の計725ヘクタール。このうち土地区画整理などまちづくり事業に転用した農地を除いた542ヘクタールを県などが3月末までに復旧した。

 国道45号北側に広がる陸前高田市高田沖地区の農地は、県が区画整理や用排水路を再整備する圃場整備を実施。復旧農地は水田27ヘクタール、畑1ヘクタール。中心市街地のかさ上げ用の盛り土を仮置きしていたため、整備事業は2018年4月に着手した。今年5月、地権者179人への引き渡しを終えて作付けが始まった。

 沿岸広域振興局大船渡農林振興センター農村整備課の佐藤力也課長は「基盤整備はゴールではなく出発点。復旧農地が有効活用され、復興への確かな一歩となってほしい」と期待する。