【米シアトルで本紙特派員・小田野純一】バットを潜らせろ-。エンゼルス・大谷翔平(花巻東高)の打球が上がらなくなっている。5月31日に左越え本塁打を放ったが、打球の角度は20度とライナー性の当たりだった。打球に角度がつかないとゴロが多くなり、アウトになりやすい。本人は「(打つ)ポイントがちょっとずれている」と自覚し、試行錯誤を続けている。

 2日のマリナーズ戦の内野ゴロ(記録は敵失)も打者有利のカウントから球の上をこすり、低い打球になった。本塁打を放った試合後も「最近はあまり打球が上がってないので、打っても(スタンドまで)いくのか分からなかった」と自分の打撃に納得していなかった。

 ゴロが悪いわけではないが、大谷の場合は右寄りに守備シフトを変える内野手に捕られるケースが多い。一方で、上がっている打球は比較的ヒットや本塁打になる確率が高い。

 だが、無理に打ち上げようとするとフォームを崩し、打球も飛ばなくなる。大谷は強いライナーを打つ特長があり、打球が上がる理屈は球を捉えるポイントの違いだけだ。

 打者によって異なるが、横からスイングを見るとV字のような軌道を描く。バットを上から下に振り下ろす時に球の下をこするように当てることを「潜らせる」と表現する。球にバックスピンをかけて打球を上げることで飛距離が伸びる。

 大谷が引っかけた打球を打った時は、捉えるポイントが想定よりも前になり過ぎて、V字の下から上に振り上がったポイントで球の上をこすっている。「上げにいくのではなく、自然に上がるポイントで捉えることが今は大事」という本人の言葉が全てだろう。