県は国際リニアコライダー(ILC)の誘致に向け、政策地域部ILC推進室を部と同格の局に格上げする方針を固めた。年度内に予定し、職員態勢は現在の13人から増員される見通し。日本政府による国内誘致の可否判断の時期が迫る中、建設候補地の自治体として受け入れ準備を一層強化する。

 同室は4月、従来の科学ILC推進室からILC専門部署として再編された。トップの室長は部長級の理事が務める。今後さらに政策地域部から独立した局となれば、予算編成や職員配置の裁量が大きくなる。

 県は19日招集の県議会6月定例会に部局等設置条例改正案を提案する。新たな部局は17年度、文化とスポーツ振興に関する事務事業を担う文化スポーツ部を設置して以来。

 ILC誘致を巡っては、本県と宮城県にまたがる北上山地(北上高地)が世界最有力の候補地とされる。これまで県は地質の優位性を証明する調査や、約1万人とも言われる研究者と家族の移住受け入れの環境整備などに努めてきた。

 日本に誘致を求めている国際将来加速器委員会(ICFA)の3月の会合で、文部科学省は「関心がある」との政府見解を初めて示す一方、誘致は「現時点で表明には至らない」とした。巨額の経費分担について関係国との協議を進められるかが、国内誘致の成否を分ける大きなポイントとなる。