盛岡市の玄関口・開運橋のたもとにあり、多くの市民に親しまれる靴店「シューズモリ ハッシュパピー盛岡店」が30日、移転のため閉店する。創業86年。戦災も震災も越えて3代続く老舗は、建物の老朽化のため同市内丸に移る。森雅之代表取締役(57)は「この地への感謝の気持ちしかない」と、駅前通りを行き交う人々に目を向ける。

 同店は1933(昭和8)年4月、森代表取締役の祖父で靴職人の故・武雄さんが盛岡駅前に「森製靴店」として開業した。第2次世界大戦末期の45年には盛岡空襲のため全焼し、翌年に北上川を望む現在地に移った。

1965年ごろの盛岡駅前通。写真右に「森靴店」の看板が見える(森雅之さん提供)

 昭和、平成、令和の三つの時代に伴走したが、築100年を超す店舗は傷みも目立つようになった。移転先は岩手公園やサンビルに近いオフィス街。現店舗と同様に息長く愛される店を目指す。