県立博物館(盛岡市)の学芸員が出土品の一部を「サンプリング」として無断で切り取っていた問題を受けて、日本文化財科学会(泉拓良会長)は「不適切な科学調査の在り方を反省の機とする」などとした声明文を出した。かつて研究者の間で、調査の際に所有者への承諾を得るなどの手続きが曖昧な部分があったことを認め、法令順守や研究者倫理の徹底を求めた。

 声明は24日付でホームページに公開した。今回のように文化財の保存修復を行う際の科学調査は「非破壊調査」が原則とし、サンプリングなど「破壊調査」を行う場合には、所有者に必要性・正当性を提案し、承諾を得ることなどが必要と指摘した。

 同学会は、文化財に関する研究者ら約800人で構成し、県立博物館の学芸員も所属。論文不正などが問題となる中、昨年7月に「行動規範」を策定し、会員に対し科学調査での手続きの厳格化などを求めていた。