盛岡市出身の歌人石川啄木を顕彰する啄木祭(実行委主催)は1日、同市渋民の姫神ホールで開かれた。同市の芥川賞作家沼田真佑さん(40)らが啄木の魅力を語り合い、文学の奥深さを伝えた。

 約500人が来場。沼田さん、石川啄木記念館の森義真館長ら3人が座談会形式で会話を繰り広げた。沼田さんは啄木の印象について「真っ先に思い浮かぶのは『駆け抜けた』というイメージ」と表現。10代で趣味として詩を書き始め、啄木の作品にも数多く目を通したという。

 多くの人に愛される作品に「天才であり、同時に自らを落ちこぼれとも分かっていたと思う。だからこそ歌が浮ついていない。恨み節もなく、大きなものに向き合っている男だと感じる」と思いを寄せた。

 沼田さんの素顔に触れる対談も行われ、作品や世界観の一端を紹介。「最終的には幅広い人に読んでもらえる作品を書けるようになりたい」と抱負を述べた。