東日本大震災の伝承活動に取り組む広域組織「3・11メモリアルネットワーク」(武田真一・藤間千尋共同代表、会員405個人65団体)は15日、釜石市で今後の震災伝承のあり方を考える全体会を開いた。2012年に宮城県民を中心に発足した同組織が本県で全体会を開催するのは初めて。震災から8年3カ月がたつ中、風化を防ぐために被災3県の横のつながりを強め、効果的な教訓の発信を目指す。

 同市鵜住居(うのすまい)町の鵜住居公民館で行われた会議には本県と宮城、福島両県の会員ら約40人が参加。本県で伝承に取り組む10団体がこれまでの活動を報告した。

 大槌高復興研究会の佐々木結菜(ゆいな)さん、土沢葵さん、藤社(とうしゃ)彩乃さん(いずれも2年)は津波の恐ろしさを伝える手作りの紙芝居を披露。佐々木さんは「当時小学生だった自分は津波がどんなものか知らなかった。紙芝居を通じて子どもたちに経験を語り継いでいきたい」と力を込めた。

 同組織は今年から伝承者同士が経験や悩みを共有するため、被災3県を巡回して全体会を開く予定。今後、語り部の育成やシンポジウムの企画などを3県の会員共同で行うことも目指す。