県内で「民泊」施設の参入がなかなか広がらない。一般住宅に旅行客らを有料で泊める住宅宿泊事業法(民泊新法)は15日で施行から1年となるが、32件にとどまっている。全国では都市部を中心にインバウンド(訪日外国人客)の新たな受け皿として普及しているが、県内では周りの様子を見たり、届け出の労力を敬遠したりと慎重なムード。実際には参入は手軽なだけに、地域内での支援充実が求められている。

 民泊制度ポータルサイトによると、全国の届け出住宅数(7日現在)は1万6319件、本県は32件。昨年6月のスタート時はそれぞれ2210件、7件で、本県の伸びは鈍い。

 届け出手続きは各自治体や民泊制度に関するホームページで詳しく紹介されている。だが、住宅図面や登記書など各種書類の準備や安全管理に関するマニュアル項目を含め、不慣れな人にとっては参入のハードルになっている。

 ラグビーワールドカップ開催を控える釜石市内では届け出が6件。大きな祭りなどの際に自治体が自宅提供者を募集する、民泊より手軽な「イベント民泊」も試みており、市オープンシティ推進室は「市民の間で意欲は感じている。周りで始める人がいれば増えるだろう」とみる。