「買い物難民になってしまう」。盛岡市中ノ橋通の商業施設Nanak(ななっく)が2日閉店するのを前に、読者からこんな声が寄せられた。特に介護が必要な高齢者や身体障害者にとって、生活必需品がそろう近所の店舗がなくなる影響は大きい。閉店後の再開発の先行きが不透明ということもあり、市民の不安感が増している。

 31日夕。ななっく店内では買い物客が鮮魚や総菜などの品定めをしていた。こうした「日常の光景」は3日以降、見られなくなる。「今後の買い物をどうしよう」。体に障害があり、近隣で暮らす女性は心境を打ち明けた。

 女性は障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスの「居宅介護」を利用し、ヘルパーの援助を受けている。サービスは適用対象や支援時間などが細かく定められ、買い物など生活面で十分な支援を受けられなくなる心配があるという。

 例えば支援が1時間の場合、これまで買い物と食事準備が各30分で足りていたとしても、自宅からスーパーまでの距離が遠くなるほど買い物にかかる時間が増す。そして家事の支援が短縮されるか、受けられなくなる恐れがある。1カ所で生活必需品を買えなければなおさらだ。

 関係法律が異なる介護保険の「訪問介護」でも類似のサービスがあり「より弱い人、生活弱者が困ってしまう。こうした問題はどの地域でも起こりうる」と女性は懸念する。