県は本年度、中山間地の活性化に自動運転など先端技術を生かす試みに着手する。通院の足に自動走行車を投入、インターネットで介護予防や伝統芸能の遠隔指導なども行う構想。健康で便利な暮らしを守り、交流人口拡大を促す。研究を重ねて可能性を探り、10年程度で実現させたい考え。人口減少は本県の多くを占める山村や漁村で特に深刻で、テクノロジーの力で集落の元気を支える。

 構想では、通院や買い物に使う移動手段として自動運転車を利用。運転手確保が困難になっても地域の足を守る。健康相談は、遠くにいる専門家と高速回線で結び、病気の早期発見や介護予防につなげる。後継者難が課題の伝統芸能では、大都市とつないで若者らに稽古をつけることも可能。ファンを増やせば、移住や交流拡大も期待できる。

 県はこれら「活力ある小集落実現プロジェクト」を2019年度から10年間の県総合計画の重点とする。市町村が担ってきた小集落の課題解決に県も主体的に加わる構えだ。まずはNPO法人や民間企業などと実現可能性を探り、モデル地域選定も進める方針で、初年度予算は390万円。

 併せて、遊休施設を活用した交流施設や行政窓口、産直施設などが集まる拠点整備も計画。6次産業化や起業、若者の移住も促し、経済と人材の好循環を導く。地域おこし協力隊や外部専門人材の派遣など支援体制も構築し、地域の担い手を育てる。