盛岡市中ノ橋通の商業施設Nanak(ななっく)の閉店まで約1カ月に迫った。地元の市肴町商店街振興組合(豊岡卓司理事長、75事業者)は商店街の空き店舗に、テナント業者を迎え入れようと動いている。既に少なくとも6業者が参入する方向で「ななっく後」のまちづくりが進んでいる。核店舗の撤退は確かに打撃だが、商店主たちは肴町からにぎわいを消すまいと力を合わせる。

 ななっくにはテナント約40業者が入るが、6月2日の閉店に伴い撤退する。同組合はテナント側に、商店街の空き店舗情報や一帯の求人情報を独自に取りまとめて提供。商店街として個店の参入を歓迎する姿勢を打ち出し、にぎわいとテナント従業員の暮らしを守ろうと動いている。

 既に食料品やファッション系の小売店、サービス業者ら6店が移転の意向を固めた。さらに複数業者から問い合わせがある。テナント以外でもななっく閉店決定後、5事業者が関心を示している。当初10物件以上あった空き店舗は4物件に減っている。

 新規参入が進む背景には組合の熱心な働き掛けに加え、商店街が持つ誘引力も大きく影響する。盛岡まちづくり株式会社が2017年度に行った調査によると、平日の歩行者通行量は肴町商店街の調査地点が盛岡市最多の5550人で、日曜も4487人と2位だった。「常に大勢が行き交うまち」を商業者にもアピールしている。