一関支社に着任して1カ月。土地勘もなく、初めての支社局勤務ということもあり、文字通り右往左往の日々を送っている。それでも、「よそ者」の自分を温かく受け入れてくれる地元の人たちの厚意に励まされる毎日だ。

 まだ短い取材期間ではあるが、次世代のために街づくりに汗を流す若者や、地域文化に誇りを持ち、広く発信しようとする人たちの熱い思いに触れられた。その一方、相次ぐ企業撤退や人口減少などを挙げ「一関はあまり明るい話題がないから」と自嘲気味に話す人もいる。

 以前、他市で街の活性化に携わる外国人女性から「よそ者の視点をなくさないようにしたい」という話を聞いた。地元の人にとっては当たり前すぎて特段価値を感じないものでも、外の人から見ると興味深いことがたくさんある、ということだろう。

 地域に溶け込み、同じ目線で共に泣き笑いするのは記者として大事なことだ。だが、時には「よそ者」の視点で、普段は見過ごされがちな地域の潜在的魅力を伝えていきたいと思っている。

 「明るい話題がない」との声の裏には、「地元の魅力をもっと発信して」という叱咤(しった)激励が隠されていると意気に感じ、日々の取材に励みたい。

(窪田充)