災害時の避難所でインフルエンザなどの感染症が拡大するのを防ぐため、日本環境感染学会は、47都道府県に感染症の専門家チームを立ち上げる方針だ。東日本大震災の被災地でも活動した櫻井滋岩手医大教授は「集団生活では特別な知識と対策が必要。全国でリーダーを育てたい」と意義を話す。

 櫻井教授は震災直後から主に本県の避難所を巡回。感染症の発生状況を調査したほか、トイレの汚物処理や食料の調理方法などを助言した。県も協力し2011年4月、全国で初めて災害時における「感染制御支援チーム」を設置した。12年には平時から災害に備えられる体制を整え、熊本地震の際にはメンバーを派遣した。

 櫻井教授が委員長を務める感染学会の委員会は今年3月から、医療機関で感染症の対応に携わった経験がある看護師や医師らを対象に、全国に設置するチームへの参加者を募集。研修会を行い、震災時の事例を共有して知識を身に付けさせる。自治体とも連携する。