「小学校で家庭訪問の在り方が変わり始めている」との声が読者から寄せられた。県内では学級担任が児童の自宅に出向く従来の形式を見直し、希望制を導入したり、住所と通学路のみを確認する地域巡回に切り替えた学校も。背景には教職員の働き方改革があり、共働きなどで時間を確保しづらい保護者側も理解を示す。一方、家庭訪問は学校と家庭の信頼関係の醸成に役立つとの指摘もあり、専門家は十分な議論を求めている。

 放課後、盛岡市小杉山の山王小(北田光志校長、児童151人)の教員が、今月末の家庭訪問の行き先を地図で確認していた。昨年までは原則として全家庭を訪問していたが、保護者の負担を理由に本年度からは希望制に変更。事前のアンケートを基に全体の約2割に当たる29家庭を訪問し、それ以外は住所と通学路の確認のみ行う。

 盛岡市教委は「家庭訪問の方法は各学校の裁量」とするが、働き方改革として各校に業務の改善を呼び掛けているという。市内の中学校でも家庭訪問を見直すところがあるほか、二戸市や花巻市、奥州市などの小中学校でも同様のケースに加え、担任が持ち上がる場合に実施しない学校などがある。いずれも学校と保護者の負担軽減が目的で、4月末からの10連休に代わる授業時間の確保を理由に挙げる学校もある。

 一方、従来の家庭訪問を継続する釜石市小佐野町の小佐野小(児童318人)の佐々木猛校長は「保護者との信頼関係のスタートになる機会。学校で観察する以上に子どものことが分かる」と語る。