老朽化した建物の保存か解体新築かを巡る議論が長期化しているJR遠野駅舎について、遠野市は14日、保存断念の結論を示した。解体した上でJRと「宿泊機能を伴う商業施設」か「オフィス機能を有する公共施設」を新築合築する活用構想案を提示。今後はJRに基本計画調査を委託し、10月に2案の事業規模や詳細を公表する方針だ。

 構想案は同市内で同日開かれた市中心市街地活性化協議会(会長・佐々木弘志遠野商工会長)の総会で、市側が示した。

 商業・宿泊施設案は1階に飲食施設やコンビニエンスストア、観光情報コーナー、2階に宿泊施設を設ける構想。民間資本による投資や管理運営を想定する。公共施設案は1階をフリーラウンジとし、2階に共用で使う仕事場「コワーキングスペース」などの設置を見込む。2案は同協議会が2月、市に提出した提言書を基にした。

 市は2案について10月に事業費や規模、施設機能を盛り込んだ具体案を示し、年度内に整備基本計画の策定を目指す。市三セク・まち活推進室の阿部順郎室長は「今後も定期的に意見を募り、市街地活性化と観光振興に資する戦略的な駅舎整備としたい」と話す。