桜の名所として知られる宮古市田代の「亀ケ森の一本桜」に異変が起きている。同市と岩泉町境の亀ケ森牧野にそびえる同桜は毎年5月上旬に桃色の花を咲かせてきたが、今季の開花はごく一部の枝にとどまり、多くの枝は花芽すらつけていない。樹勢の衰えや3年前に大きな枝が折れた影響を懸念する声もあり、市民や観光関係者らは宮古の春を代表する景観の今後を憂慮している。

 一本桜の土地は新岩手農協宮古営農経済センターが放牧地として管理し、開花時期だけ特別公開している。樹種はオオヤマザクラで、高さ約6メートル、幹回り約3・5メートル、枝幅は最大で約15メートル。昨年まで堂々たる咲き姿を見せてきたが、9日に現地を訪れた市民や観光客は花がまばらな寂しい景色に肩を落とした。

 宮古観光文化交流協会が開花状況を観察してきたが、今季は花芽が非常に少なく、満開を迎えることは今後もないとみられる。