県内の重症心身障害児・者の家族が求めてきた受け入れ態勢の整備が盛岡医療圏で進んでいる。矢巾町煙山の医療型入所施設みちのく療育園(伊東宗行施設長)は9日、6床増の60床とする増築工事の起工式を行った。6月には盛岡市青山の国立病院機構盛岡医療センターも40床を新設予定だ。昨年10月時点の入居待ちは県内で少なくとも54人。当事者、介護者の高齢化が進み、負担軽減が切望されてきただけに計46床の増加は大きな一歩となる。

 同園の増築棟は鉄筋コンクリート造り平屋の約485平方メートルで11月完成予定。盛岡医療センターは40床を整備し、6月ごろの本格稼働を目指している。

 県によると、県内の2015年4月現在の重症心身障害児・者は588人で、2年前より34人増加。年代は40歳以上が35・7%。胃ろうやたん吸引など医療的ケアが必要な重度の人は179人に上り、在宅の場合、家族の負担は重い。

 しかし、受け入れる県内の病院・施設はこれまで同園、県立療育センター(矢巾町)と国立病院機構花巻、岩手(一関市)、釜石各病院の計5カ所。400人の定員はほぼ埋まり、昨年10月時点の「待機者」は54人。施設整備費や医療機器、看護師、生活支援スタッフの確保が新たな施設整備の課題とされていた。