【東京支社】国際リニアコライダー(ILC)の誘致を目指す高エネルギー加速器研究機構(KEK、茨城県つくば市)は3日、国際的な経費分担や技術的課題などを議論するため、日米欧の研究者によるワーキンググループ(作業部会)を設置する方針を示した。5月に議論を始め、9月に文部科学省への報告書をまとめる予定だ。

 超党派のリニアコライダー国際研究所建設推進議員連盟(会長・河村建夫衆院議員)が国会内で開いた総会で、山内正則機構長が説明した。

 部会は日本2人、北米2人、欧州2人、アジア1人の計7人で構成。実験装置の技術的課題や運営組織の在り方のほか、建設費用や運転経費に関する国際的分担の考え方などを議論する。9月をめどに報告書をまとめる。

 日本政府は国内誘致の可否について、今後策定される日本学術会議のマスタープランや欧州素粒子物理戦略の議論を踏まえ、判断する方向。国際的な経費分担が大きな課題で、山内機構長は「ILC実現のため学術界など広く理解を得ていきたい」と語った。

 総会では、内閣府が型にとらわれない研究を目指して政府が導入した「ムーンショット型研究開発制度」を説明。同議連の塩谷立幹事長は今後の活動方針について「議連では今後、フランスやドイツとも話を詰めていきたい。国民の支持を得るため前向きに取り組んでいく」と説明した。