【カンザスシティー共同】米大リーグは10日、各地で行われ、マリナーズの菊池雄星(花巻東高)がカンザスシティーでのロイヤルズ戦に先発し、6回を投げて2本塁打を含む5安打3失点、3三振1四球で勝敗は付かなかった。

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 【米カンザスシティーで本紙特派員・小田野純一】また初勝利に届かなかった。だが負けなかった。そこにマリナーズ・菊池雄星(花巻東高)の成長がある。序盤に足でかき回され、特大本塁打を打たれ、負け試合のような展開から立て直した。直球勝負のプライドよりも勝利への欲望が粘投につながった。

 気温約28度。暑さとの闘いもあった。前回は序盤に大量失点を喫し、念入りにブルペンで調整。試合前の国歌斉唱から汗がしたたり落ちた。

 序盤を抑えようという思いとは裏腹に、またも初回からつかまる。右打者をずらりとそろえ、上位3人と9番はチーム屈指の快足4人。2死から安打で出塁を許すと、警戒しても盗塁を防げない。続く4番に内角直球を左翼線に運ばれて同点。二回は真ん中に入ったスライダー、三回にはこの日最速95マイル(約153キロ)の直球を左翼席上段に運ばれた。

 四回以降は走者を許さない完璧な投球。自身の登板で久々にチームの勝利にもつながった。焦ることはない。背番号18の持ち味は徐々に伝わり、信頼に変わっていく。