岩手日報社は東日本大震災から8年に合わせて犠牲者や行方不明者の遺族を対象にアンケートを行い、孤立を感じる人が43・1%に上った。背景には独居や人付き合いの少なさ、将来生活の不安などがある。継続回答者に限ると、強い悲嘆の割合は15・0%で5年ぶりに増加。孤立を感じている人は悲嘆が強い傾向にある。安倍首相は8日に国の復興・創生期間後も見守りや心のケアの支援が一定期間必要との考えを示したが、具体的な中身の検討はこれから。被災地の実情に沿った対策が求められる。

 「悲しみや悩みを打ち明けられないなど孤立を感じることはあるか」の回答は「かなりある」が11・9%、「少しある」が31・2%だった。1人暮らしの57・6%、他人に悲しみを打ち明けられない人の67・4%が孤立を感じている。住宅再建が進む一方、転居などで従来の地域交流がなくなり、話し相手がいないことに悩む声が寄せられた。

 孤立感は悲嘆の回復にも影響している。悲しみによる心身の変化は、孤立を感じている人の33・9%が「非常にある」または「かなりある」と回答。これに対し、孤立感のない人は4・9%と低かった。

 【調査方法】東日本大震災犠牲者の生きた証しを残す企画「忘れない」の取材に応じた遺族約2600人のうち、300人が対象。2018年12月~19年1月に岩手日報社記者が郵送または直接面談で行い、253人(男性111人、女性142人)から回答を得た(回答率84・3%)。年代別は30代9人、40代36人、50代59人、60代79人、70代52人、80代17人、90代1人。13年から7年連続で回答した134人の経年変化も集計した。データは端数処理のため、合計が100%にならないことがある。